妙高山〜火打山      平成20年10月12日〜13日

コースタイム 
1日目 妙高高原駅9;00=スカイケーブル駅9;20=頂上駅9;35〜大谷ヒュッテ9;50〜12;50頂上13;10〜
     大倉分岐14;10〜15;05黒沢池ヒュッテ
2日目 黒沢池ヒュッテ5;40〜高谷池ヒュッテ分岐6;25〜7;30頂上745〜8.40高谷池ヒュッテ〜9;30〜
     11;00笹平バス停11;30=杉野温泉=12;25苗名滝13;30=
     燕温泉バス停〜河原の湯=燕温泉バス停=関山駅16;43


ケーブルで楽チン
三連休の予定が急用のため二連休になってしまった。出先から妙高高原駅に8時半に着いた。駅前のバス停で時間を確認している先客がいた。京都から来た年配の方でモンベル主催のツアーで15名ほどがこれからスカイケーブル駅に集合して大谷ヒュッテで泊まり、明日妙高山にピストンするとのこと、大谷ヒュッテは超満員のようです。赤倉温泉行きのバスでスカイケーブル駅で降りたら人が多いのに驚いた。ケーブルからみる山肌は色とりどりに染まりこの先が楽しみになる。観光客に混じって、スキー場の斜面を登るとまもなく登山口の標識が出てきて左の登山道を行くようになると一人歩きになた。いきなりブナの黄葉のトンネルになり、別世界に突入したようだ。

大谷ヒュッテ付近
の紅葉
切れ目ない落ち葉道を踏みしめて歩くと、やがて林道に出る、この林道が実に無粋な物に感じる。大谷ヒュッテからはカエデ、ウルシ、ツツジなど赤い葉が加わりその見事さに圧倒されてしまった。ここで泊まって眺めているのも贅沢な時間だと思う。林道終点の紅葉と噴煙を上げる地獄が見渡せるところで新米のおにぎりをほう張り、コーヒーを沸かす。硫黄の臭いも快く感じるひと時だった。潅木の道をひと登りで天狗平に到着した。燕温泉からの登ってきた人が何人か休んでいた。えぐれた泥道になり、やや歩きにくいところを過ぎると野尻湖が眼下に見え、その先には浅間山、八ヶ岳、富士山も見えてきた。ここまでくると落葉して展望には好都合だ。

鎖場のテラスから野尻湖を見下ろす
鎖場で振り返る眺めは邪魔されるものがなく眼下に絶景を見下ろせるが足元がむずむずして長居をする気持ちにはならない。いつの間にかこんなに人が増えたのか最後の岩場を見上げると人の列が出来ていた。秋の雲が薄く筋となって棚引く秋空のした、みんな何を思い、考えながら登っているのだろう。南峰で祠に手を合わせて、北峰に進んだがものすごい人で、順番待ちで山頂の写真を撮り、休憩場所を確保してから360度の展望を楽しんだ。後立山連峰から北アルプスの稜線がくっきりと見えた。北アルプスを眺めながらおにぎりを食べる、風もなく寒くもなく穏やかな山頂だが、人の多さに圧倒され、あまり長いが出来なく早々に下山した。

大倉乗越の手前
小屋に荷物を置いて登ってくるのか空身の団体さんが続々と登ってきて交換に時間がかかる。長助池への分岐を大倉乗越に向かう山腹の道から見下ろす湿地が見事な紅葉を見せいて、なかなか前に進まない。黒沢池ヒュッテで泊まりは早めだったお陰でスムースに受付が済んだが、その後、夕食の時間が済んでもまだ並んでいて、受付でもめている人も何人もいた。スタッフも外人や不慣れな人ばかりで教育不足が見られる。六角形の部屋は頭は何とか置けるが足は重なり合いこの部屋の作りにも問題がありそうだ。後で会った人がお昼を頼んだら、レトルトのお強ご飯だけ、惣菜はひとつもなかったそうで、もらったときは暖かかったが、お昼には冷たく硬くて食べられなかったと嘆いていた。食事も大変だったようで、素泊まりにして正解だった。

火打山山頂から
手前右端が焼山、奥は後立山連峰
翌朝、薄暗い外で朝食を済ませて歩き出した。黒沢池には薄氷が張っていた。後立山連峰がよく見えるところに出るとまもなく高谷池ヒュッテ分岐に着いた。対岸のテン場には沢山のテントが見える。紅葉の盛りは過ぎたようだがまだまだ綺麗だ。ゴーロを過ぎ平地の木道を行くと天狗の庭に着く。火打岳が朝日に光って、いいロケーションで、カメラマンが多いのもうなづける。白馬岳〜槍ヶ岳の展望のよいところを過ぎるとライチョウ平に着いた。山頂への道がなだらかに伸びてもう一息だ。山頂は妙高ほど混雑もなく展望もこちらのほうがよかった。3週間前に登った雨飾山方向、焼山の煙も見える、金山、天狗原山が間近に見られたが雨飾山は陰になって見えなかった。戸隠山域の高妻山、乙妻山も近くに眺められ登頂への意欲湧いてくる。

コシアブラ
高谷池ヒュッテに戻り、テン場のテーブルで昼食を作りながらのんびりとする。下山開始、富士見平に向かう途中登山道修理の機材を運ぶヘリコプターが真上でフォバーリングし、周辺は強風が落ち葉を巻き上げた。十二曲付近はダケカンバの巨木帯になり、見事に黄色の葉をつけていた。見上げると黄葉とその隙間に見える青空のバランスは見事しか言いようがない。黒沢橋を渡り、すこし登ると、平坦な木道になって笹ヶ峰の駐車場に着いた。妙高高原駅行きのバスに乗り、杉野沢温泉で「ぶらっと妙高号」バスに乗り換えて苗名滝によって見た。滝見物に行った後、食堂でビールを飲んでバスを待って先ほどのブラット妙高号に乗った。乗客は一人で運転手さんと話しながら燕温泉まで乗った。温泉街を通り過ぎて川沿いを進み橋の袂から河原の湯に行った。満員状態ですが何とか入ることが出来た。ぬるい湯で40分入るが出られない、 みんな長湯で満員になるわけです。帰りには黄金の湯に入りなおして温まった。バス停に行ってみると調べた時間と違っていて1時間以上来ない。タクシーを呼ぼうかと思案しているところに宇都宮ナンバーの車が通り、関山駅まで乗せていただき無事予定の電車に乗ることが出来た。小屋の混雑には辟易したが、それにあまる見事な紅葉と展望を満喫できた。特に紅葉は今まで見た中でも秀一な物だった。


苗名滝